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SFMA(関節機能評価プロセス)

どこが痛いかではなく「なぜ痛いのか」の答えを明確に導き出すアプローチです。例えば、膝が痛い場合その原因は股関節が硬いからかもしれません。全身の関節可動域をチェックし最適化することにより、パフォーマンスを最大化すると同時に、ケガの予防や再発を防止する事ができます。


SFMAチェックシート

SFMAではこちらのチェックシートを使い全身の関節機能を評価します。情報漏えい防止のためわざと小さくしてありますが、最初の10種類の評価をさらに92通りに解析(ブレイクアウト)し、診断を出来るだけ細かくします。 診断を細かくというのは可動域の補填が痛みからくるのか数例あげてみましょう。 

SFMA評価とアクティブリリース治療の例1 野球投手

症状        肩の痛み

検査結果     脊椎の回旋が少ない(肩の痛み以外の痛みがなく機能不全の箇所として)

解析結果     右腰椎回旋30度 右胸椎回旋30度

評価        左胸椎回旋が50度程度に改善する余地がある

治療プラン    胸椎の回旋/胸椎の背屈関節機能の改善


例えばこの例で、通常治療アプローチとして肩を治療し、また頚椎/胸椎/腰椎/股関節/膝/足首と関連した関節を治療/再教育リハをすることが多いと思いますが、先にこの選手に対し最も効果的な治療個所はどこかを知っておくとより効率のよいアプローチとなるでしょう。

SFMA評価とアクティブリリース治療の例2 ゴルファー

症状        痛みはないがフィニッシュ時、左膝に違和感

解析結果     左足首 外転 可動域の減少 /右股関節 内旋 可動域の減少 20度/30度

評価        靭帯の拘縮による 左足首 外転 自動運動の不可/ 大腿方形筋の癒着による 右股関節の可動域の減少

治療プラン    上記の関節可動域の調整(アクティブリリース)


この例では膝の治療もしますが、膝関節は本来ゴルフや野球のスイングのような回転運動において直接影響を受けるべきでなく可動域の大きな関節の関節機能低下による動作の補填によって起こります。この場合は痛む側の足首/痛みがない方の股関節の可動域の減少を左の膝が動作の補填(膝関節は回転運動が主な動作では無い)をすることにより、靭帯や半月板に負担がかかり痛みがでたものとされます。

SFMA評価とアクティブリリース治療の例3 ユーススケーター

SFMAスケーター

ユーススケーターの選手の立位に置ける背屈テスト例ですが、最初の写真でもかなりの可動域ですが、評価後そしてその評価結果に基づく治療の後の方がより可動域がありさらに脊椎全体にバネというか躍動感があるのが分かりますでしょうか?この選手に必要だった施術は結果として1カ所のみでした。


評価前の段階での可能性は以下です。
1. 体幹のモーターコントロール(骨盤付近の関節機を安定させる力)
2. 股関節の可動域の問題
3. 肩関節の可動域の問題
4. 胸椎の可動域の問題
5. 頚椎の可動域の問題

しかし今回、この評価から得られた情報は体幹の強化でもなく股関節可動域の問題でもなく、肩関節の問題でもなかったのです。胸椎の789番目の回旋筋/多裂筋/半棘筋と言われる深層部の筋肉の癒着を緩和し、関節機能を調整するだけでここまでパフォーマンスが変わります。さらに腰部への負担を減少し、怪我の予防及び安全な関節の成長を促進します。

余談ですが、例えば1番の体幹のモーターコントロールが問題だった場合にはいくら2から4番の部位を治療しても根本の解決またはパフォーマンスの向上にはならないので専門のトレーナーなどに紹介します。